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詩集ー未公開のアセンションたちー

101.北の果てに女神を見た(詩)

目を閉じて耳を塞いだら 何を感じられるだろうか 今の俺は 束の間の休日の昼下がり 外で遊ぶ子供の声に 僅かな安らぎ見つけた時 不意に思い出したこと 悲しいのはこのまま誰も愛せない自分で終えること 切ないのは初恋の感覚を忘れ去っ...
詩集ー未公開のアセンションたちー

100.美化または追憶(詩)

彼女は私にひとつだけ願いを残した 「私のことずっと忘れないでほしい」と あの夏から随分と遠くまできた 今になってその意味の残酷さを思い知る 私の心も随分と遠くにきた 今ある頭の中の妄想は どれだけ正確なのか 楽しかった思い出だ...
詩集ー未公開のアセンションたちー

99.脳の地図帳(詩)

「ねぇ、死んだ猫は猫と言わないんだ それは猫の形をした肉の塊なんだって」 また一つ俺の中に新しく記憶が出来た この記憶は大切な所に保存しておこう だって大切だって思った思い出はいつだって 心に切なさしか与えてくれないんだ みんな...
詩集ー未公開のアセンションたちー

98.彼岸花(詩)

君は向日葵のような眼差しだった アイツの事ずっと見守っていた 秘めた嫉妬と苛立ち抑えるように 僕はいつもガムを噛んでいた 誰にも知られないようにしていた 君への思いは結局誰にもバレないまま・・・ あの日燃やした君への手紙は 彼...
詩集ー未公開のアセンションたちー

97.誰も知らない革命時代(詩)

父は革命時代に銃声の前で倒れた 僕はその事実を誇りに生きていたけど 世間ではそんな誇りを暇潰しの話題にさらされるだけ 今日起きた事件だとか事故だとかと同じ扱いさ それを悟った瞬間に僕は死んだ そして新しい道徳を手に入れたけど 僕...
詩集ー未公開のアセンションたちー

96.忘却心中(詩)

例えば明日、君が死ぬとしたら 今日のうちに何がしたい? 生きた証しを残そうか 生きる術を見つけようか 例え命が散っても思い出は消えない 例え世界が散っても魂は消えない だけど忘れるのが人間だから その時に忘却心中しようか  ...
詩集ー未公開のアセンションたちー

95.毒キノコ(詩)

10月の空は何故か太陽より 君の温もりを求めてた 秋風が怖くなったのは 隣に君が居なくなったから  毒キノコ 初恋より切ない味した 今になって効き始めたみたい 毒キノコ シビアだらけの夜だったのに 今になって・・・愛しい 単...
詩集ー未公開のアセンションたちー

94.道徳の樹海(詩)

黒い雪が降り積もる頃 裸で深い樹海を彷徨えば 人間だって獣になる 生命の為に獣になる いつから決められた 他人に決められた 私の個性では誰も慰められない 首輪の代わりにぶら下げた道徳 外せば直ぐに人間をやめられます それなのに外...
詩集ー未公開のアセンションたちー

93.誰かの体温の中で・・・(詩)

強く抱きしめて、 優しいキスをして、 全て受け入れて、 誰かの体温の中の鼓動・・・ 命を感じながら永遠に眠らせて・・・ もう何も考えたくない、 全て忘れさせて、 母親の様な、 誰かの動脈の流れの果て・・・ 何も言わないで、 何も要...
詩集ー未公開のアセンションたちー

92.辿り着けない理想郷(詩)

「優しい人が好き」という人は嫌い その人はきっと優しくないから 「夢を持っている人が好き」という人は嫌い その人はきっと何も持ってないから そんな事を思っている自分が嫌い 全く何もしようとしないから 今の心の中は今日の空のように...
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