88.前略、世界平和殿（詩）

あなたの名前は聞いたことがあります。
しかし人類の前に一度も現れませんね。

なぜ一度も会ってくれないのですか？
そんなに我々は愚か者ですか？
そんなに我々は罪人者ですか？
どうすればあなたは満足してくれますか？

前略、世界平和殿　私は待ってます。
どうすればあなたは会ってくれますか？
人間が滅びれば良い？　文明が滅びれば良い？
地球が滅びれば良い？　明日が滅びれば良い？

また今日もどこかで争いが起きています
今はまだ小さい規模かもしれません
しかし、このまま争いが続くと
また罪も無い人々が大勢死んでしまいます。
まだ未来への選択肢が無限にある子供たちでさえ

確かに人間は弱い生き物かもしれません。
だからこそ信頼し合い助け合えると私は信じたいです。
しかしながら、そうでない者が居ることも事実です。

一つだけ言い訳をさせてください。
この世界には神が多すぎます。
この世界には欲が多すぎます。
縋る神が違えば価値観も違ってきます。
頼る金が多ければ自我を失ってしまいます。

だけど、そのおかげでここまで進化できました。
それとも、この進化は退化なのでしょうか？

また今日も自然災害で多くの命が散りました
罪無き人々が嘆き喚き路上を彷徨ってます
そもそも罪無き人間なんてこの世に居るのでしょうか
だとすると、他人事の様にニュースを見ている私の存在は何ですか？

前略、世界平和殿　私に教えてください。
どうすれば皆の価値感が一致するのでしょうか
神を創れば良い？　金を作れば良い？
愛を捨てれば良い？　明日を捨てれば良い？

お返事を心からお待ちしております。
いつまでも…　いつまでも…