スポンサーリンク

102.僕を葬る旅(詩)

スポンサーリンク

あの頃の僕が 今の僕を追い越せないと泣いてる
それを見ている明日の僕はどう思っているかな?

カレンダーを捲る度 いつも思う事がある
僕はあと何枚のカレンダーを捲る権利があるのかって
最後の月を迎えた頃に「幸せだった」と笑えるかな?

サラサラと銀河が銀河を食い尽すように 僕が僕を食い尽してく
そんな夢を見たあの夜から 僕を葬る旅に出掛けたんだ

 いつも少し多めに代価は払ってきたつもりだけど
本日も雨の降らない雨雲の空の下で涙を降らせてしまいます
その涙から土は潤いますか それとも種が無いですか
もう何枚のカレンダーを燃やしたか分からないくらい
僕を葬る旅

あの頃の母が 今の僕を見たらなんて声を掛けるだろう
そんなつまらない自分の特集を組んでみたかった

路地裏に咲く名も知らない花みたいに 飾らない言葉で良い
ただ「愛してた」と聞きたかった そんな僕を葬る旅は

 前に進めば進むほど後退した気がして後悔するんだ
まだあの頃の方がマシだったんじゃないかって
それでもあの頃には無かった手向ける思い出は手にした
寝る前に少し笑みが零れるほどの幸せだけど
僕を葬る旅

前の母親が 前の彼女が 前の自分が
「愛してる」と泣きながら言ってくれました
前の欲望が 前の傷跡が 前の魂が
「もう許して」と笑いながら言ってました
何故、生まれてきたの? 何故、生きているの?
あの頃の僕が問い掛ける
「それは素晴らしく死ぬ為だよ」
未来の僕が答えていた 馬鹿みたいに眩しい笑顔で…

だから僕も無理して笑顔を零してみた
だけどまだぎこちないみたい
ハロウィンのパンプキンの方がまだ可愛い笑顔だった
そんな下らない 僕を葬る旅は
きっと今後も続く
きっと永遠に続く
きっと死後も続く

コメント

タイトルとURLをコピーしました