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11.キンバエ(詩)

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シラサギが残して行った
魚の死骸に群がる

気が付けばまた新しい太陽が昇り
いつの間にか干乾びて味気も無くなり
また新しい場所を探す為に
宛てもなく飛び廻る毎日

 何の為に生まれた そして 生きてる
自ら死を選ぶ権利もなく
生きる理由なんて、まして・・・

誰かがそっと置いて行った
人間の死骸に群がっている

今度の食事はなかなか大きいから
太陽が昇っても大丈夫だと思ったら
たくさんの人間が急いで来て
隠す様に食事は持って行かれた

長く続くと思った安らぎは
束の間の夢と消えて行った

 不公平は生まれつきの罪
欲望は生まれる遥か昔からの罰
やっぱり楽じゃないな、生きるって

だから、僕ちんに自我は必要ありません
どうか、僕ちんに無我をおひとつくださいな

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