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101.北の果てに女神を見た(詩)

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目を閉じて耳を塞いだら
何を感じられるだろうか 今の俺は

束の間の休日の昼下がり
外で遊ぶ子供の声に
僅かな安らぎ見つけた時
不意に思い出したこと

悲しいのはこのまま誰も愛せない自分で終えること
切ないのは初恋の感覚を忘れ去ってしまったこと

無駄にチェーンの長い
懐中時計を持って出掛けよう
昔に読んだ本に書いてあった
北の空に輝くオーロラの下にて

 黒い大きな船に乗って氷の海を渡ろう
北の果てで女神に出会えれば後悔ない
思春期が終わり自分を始めて認めた夜
やさしい女神に出会えた気がした
あの感触とあの感覚と再び出会う旅

銀世界を溶かしてしまうほど
悲しい出来事ばかりだね

衝動・絶望・忘却・快楽
また繰り返す夜たちの為に
案内標識は妄想の彼方まで
ツイテオイデと囁くのは

悔しいのは思い出せない幼い頃に描いた夢
苦しいのは前にも後ろにも動けない現実逃避

始めて吸った煙草を持って
ためらわずに出掛けよう
後戻り出来ない様に
お気に入りの写真を燃やして

 黒い大きな船に乗って氷の海を渡ろう
北の果てで女神に出会えると信じてた
孤独な夜の方が人生では多いんだよ
やさしい女神はそっと教えてくれた
あの感触が愛しいと
あの感覚が恋しいと
あの声は確かに・・・

 過ぎる時間が狂おしいほど
蝕んでいく俺の解放区
北の果てに女神を見た
北の果てで俺も尽きた

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