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100.美化または追憶(詩)

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彼女は私にひとつだけ願いを残した
「私のことずっと忘れないでほしい」と
あの夏から随分と遠くまできた
今になってその意味の残酷さを思い知る

私の心も随分と遠くにきた
今ある頭の中の妄想は
どれだけ正確なのか

楽しかった思い出だけ思い浮かぶ
それは幸せなことなのか?
よく晴れたあの森でした時のこと
その後に安らかに眠れたこと
時間のせい
どれだけ美化してるかさえ
もう分からなくて…

彼女は私にひとつだけ誓いを残した
「君のことをずっと愛し続ける」と
あの丘から随分と降りてきたけど
今となっては確かめようのない罪

死してなおも誓い続けるなら
今の私の抱く憎しみを治めてよ

悲しかった思い出だけ取り除く
それは幸せなことなのかな?
どしゃ降りの雨に包まれて
涙も希望も明日さえも流されたこと
世相のせい
どれだけ追憶しても
もう戻れなくて…

だけど何も悪いことじゃない
私は今日も生きてます
幸せになりたいです
これからも徐々に忘れてしまうけど
あなたが側に居てくれたことは…

嬉しかったあの頃だけ欲しがるのは
もうやめようと思います
そして自ら命を絶った
その理由の美化も追憶も

どんなに美化しても美しくならないから…
人生であと何回後悔できるかな…

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