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26.501号室(詩)

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あの夜を不意に思い出すには
暇ツブシなんかじゃ耐えられない
何もない部屋の片すみで
夕陽に染められている昨夜の夢

荒れた唇が最後のキスの感触を思い出す
ちょっと鉄っぽかったのかな
それに冬の匂いと君の匂いが
混ざってまた離れた あの夜を・・・

二人で歩いた海辺の足跡が頼りなさそうに
波に消されて明日がもう埋めようとする
もしも生まれ変わっても君を忘れないだろう
501号室を出よう 君と過ごした この部屋から・・・

あの詩を日記代わりに暮す日々では
時計が遅く進むから
まだテーブルに残っている
今朝のサンドイッチみたいに
僕の心はもう乾き切ってしまってるから

長い髪は誰かのためにもう切ったのかな
僕だけのものだと勘違いしてた日々が
ようやく終わりを迎えられそう・・・
最後に見せた笑顔の意味が分かったから

冬の海辺の足跡と思い出を置いて
君の笑顔と頼りない僕を波に消してもらおう
新しい詩が生まれて来ても 君だけは忘れないだろう
501号室を出よう 君と別れた この部屋から・・・

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