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131.Blood and Born(詩)

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古びた昭和と潮風が混ざる商店街
「さよなら」を何度言ったんだい?
落書きだらけのシャッター通り

路地裏の影に潜む敗戦国という烙印
「サヨナラ」と何度呟いた?
街路樹に並ぶ朽ちた桜たち

僕の血は誰のモノ
父の骨は思ってた以上に軽いな…
空にいろんな色があるように
父にもいろんな顔があったらしい…

戦争に向かう若い兵士を
どんな気持ちで母は見送った
今の時代を想って生きている

僕には知らなくていい事なの
行き辛くなったかもしれない
それでも人権とか平和とか
随分とまともになったと思うんだ

「あなたの命は誰のもの?」と
雨雲に問い掛けられた
その答えが分からないから
自殺が絶対に悪い事だと言い切れなくて
ごめんなさい

僕の血は誰のモノ
父の骨は思ってた以上に白いな…
空にいろんな欲があるように
僕にもいろんな欲があるらしい…

何十年も息子の帰りを待つ母の後ろ姿みたいに
何の飾り気もないけど ただ美しいものが必ずあるように
絶望の果てには必ず希望があると信じてるんだ

僕の血は誰のモノ
父の骨は思った以上に軽いな…
空にいろんな色があって良かった
僕にいろんな人が支えてくれた

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