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66.月想ひ(詩)

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思い出はいつも 月明かりの下に晒されて
悲しい感情ばかりだけど それが逆に美しく映る

もう隠せない 偽れない
「愛してる」なんて惨酷な言葉でしょう
この世に何度降り注いでは 何度涙をさらって逝ったのでしょう

月想ひ ひとつ 秋風と共に届けてよ
「愛してる」なんて言わなくてもいいから
早く私の元に返ってきて

縋る恋なんて何の意味を持たないと思ってた
私の言葉はいつも骨みたいに直接過ぎるから
今宵の月の形にも嫌われたみたい 雲にさらわれた

月想ひ ふたつ 春雨と共に流してよ
「さよなら」なんて聞きたくなかったのに
早く私の元に返ってきて

幸せはいつも無くしてから気付くと泣いていた

この恋は果敢ない 本当のこと吐かない
この下着もはかない 今の言葉掃かない

もう神頼みなんてしないって…

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